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トータルハードマラソン部 復活!!

714日中標津町にて第11回なかしべつ330°開陽台マラソンが開催され、弊社のマラソン部より7名が出場してきました。

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下段左から小方、佐竹軍曹、住谷二等兵、津曲、MPアグロ 中川さん、筒井

上段左から粟津、ゼノアック 大槻さん、ゼノアック 粟津さん


今回の大会は、弊社のマラソン部エースの奥課長が欠場する中、写真の6名+1名が出場しました。当日の天気は雨がちらつく曇りで、マラソンをする上で最高のコンディションとなりました。私は大学までサッカーとテニスで体力を培ったため、20キロくらいなら余裕で走れると思い、ろくに練習もしないで参加しました。とりあえず先頭についていこうと思い、スタートから飛ばしましたが、500m地点で早くも先頭についていけなくなりました。その後ガンガンペースは落ちて、5キロ地点程で中川さん、大槻さん、佐竹軍曹に次々と追い抜かれました。11キロ地点では住谷二等兵にも抜かれ、心が折れました。そこからはモチベーションもペースも落ち、1キロ進むのにすごい時間がかかりました。15キロ地点では、スイカとバナナのサービス地点があり、生き返りました。そこから一気にゴールまで行きたかったところですが、肺がきついというよりも足の痛みで全然進みませんでした。

ゴールした時にはもう歩くのもままならないほど足が痛かったです。

『たかが20キロで何を言っているんだ』と言われそうですが、本当に限界を感じました。

記録は以下の通りです。

MPアグロ 中川さん 1時間37

ゼノアック 大槻さん 1時間41

THMS 佐竹軍曹 1時間43

THMS 住谷二等兵 1時間51

ゼノアック 粟津さん 1時間59

THMS 津曲 1時間5936

THMS 小方 2時間16

THMS 筒井 2時間23

THMS 粟津 2時間30

 

次回は別海町パイロットマラソン!42.195キロのフルマラソンです!

必ずや完走し、軍曹と課長、二等兵に勝利することをここに誓います。

開陽台マラソン2.jpg

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書いた人:thms(20190731)

2018年度THMSセミナーの質問への回答4

・卵胞、黄体周辺の血流量を決める要因は何ですか?

 

卵胞の血流量は、LHサージの発生後エストロジェンの上昇とともに卵胞周囲の血流量面積が急激に増加し排卵に至ります。

 

黄体の血流量は、排卵後、黄体の成長に従い血流量が増加し14日がピークを迎える。これは黄体の成長、プロジェステロンの生産に必要な基質の取り込みとプロジェステロンの放出には必要不可欠な現象であります。

 

血流量の差がでる要因は、飼養管理などで異なると思いますが、分娩後の立ちあがりなどが悪く採食糧などの低下を招き、ストレスやエネルギー不足などが起こる事で、視床下部から放出されるホルモンに障害が起こり血流量に変化がでると思われます。

 

 

・ダブルオブシンクでは1回目に発情が来たらAIするのか?

 

畜主との相談で決めていますが、一回目での発情行動は結構見られますが殆どの農家では授精を行いません。理由は、自主的待機期間(VWP)を決めている事と、受胎性を考え一回目で授精を行うメリットが低いと考えられるからです。

 

・カラードップラ-はいくらか?

定価は420万です。

 

 

・複数卵胞だと判断した牛にF1(和牛)を受精していますが、分娩後の母牛への負担では?次の周期まで待つことはありますか?

 

 従来の授精で双子のリスクとは、ホルスタインのフリーマーチンがでる個体販売のリスク、大きな子牛の双子が生まれる分娩リスク、早期で流産しやすい流産リスクの3つあると思います。複数卵胞に小さな和牛(但馬系)授精行えば個体販売リスクは避けられると思われますが、ご指摘の通り分娩リスクはホルの双子が生まれるよりは軽減できる程度ですので次の周期まで待つ事も良いと思いますが、胎期間をみすみす21日間伸ばすリスクを考えればETを上手く活用する事で解決でき個体販売リスク、分娩リスク、流産リスクも一緒に解決できると思われ、お勧めします。

 

 

・人工授精を受け入れる余裕はありますか?

 

大変申し訳ございませんが、受け入れできる余裕がなくできません。

書いた人:thms(20180516)

2018年度THMSセミナーの質問への回答3

・エアーサンプラーの価格

  製品によりますが、30万円~100万円ほどだと思います。高価ですが、問題を可視化し農家さんの理解を高めるツールとしては非常に有用だと思います。


・陽圧換気のダクトチューブの発注などを相談できますか?

  業者様に関しては、設計・発注などのご相談には乗れますが実務はご自分でお願いいたします。弊社の顧客様以外の酪農家さんに関しては、ご連絡をいただければどこまでお力になれるかを相談したいと思います。


・陽圧換気システムの導入費は?

  牛舎の大きさによってファンの能力とチューブの長さが変わります。値段はそれに応じて変化しますが、50頭規模の哺育舎でおよそ30~40万円くらいと思います。


・肺炎予防でドラクシンを使うことはできるのか?

  細菌性またはマイコプラズマ性の肺炎には有効だと思います。作用期間も10日前後と長いので信頼して使えます。


・DC305はいくらか?

  イニシャルコストは約4100㌦で、その後1年ごとに約840㌦かかります。


・哺乳ロボットで離乳した子牛へお湯を給与する場合、期間と量は?

  期間は離乳後、ロボット牛舎にいる1週間ほどです。量は1日2㍑です。この期間と量はその農場ごとの事情に応じてアレンジできると思います。


・吸い合いについて

  吸い合いは初産分娩後の乳頭障害や未経産牛乳房炎の原因となる問題行動です。ミルクの給与量不足、離乳方法(期間や減量法)の失敗、吸引欲が満たされていないなどが原因となります。吸い合いを防ぐために、ミルク給与量は3週令以降では最低8㍑は必要でしょう。離乳は最低10日ほどの期間を設けて2段階でミルクの量を減らしていく方法が良いと思います。吸引欲を満たしてやるために哺乳は乳首でおこなう、飲み終ってもすぐには片付けず吸わせておくなどの工夫が必要です。


・エアーサンプラーの培地はどのようなものを使うのか?

  普通寒天培地です。薬品ディーラーさんから購入可能です。


・哺育ロボットでミルクのあとにお湯を飲ませてもルーメン内での異常発酵や第4胃での消化率低下などは起こらないのでしょうか?

  セミナーの中での話題は「離乳した子牛にミルクの代わりにお湯を飲めるように設定し、吸引欲を満たしてやることで吸い合い行動を防ぐ」というものでした。ミルクのあとにすぐお湯を飲ませるというものではありません。しかし仮にミルクのあとにお湯を飲ませても大量でなければ問題はありません。飲んだミルクは第2胃溝反射によって第3~4胃に流入するのに対して、お湯は第1胃に流入しその後時間をかけて下部消化管に流れます。これとは別に、子牛に大量のお湯(1~2㍑以上)を一気に飲ませると水中毒という状態になる恐れがあります。大量の飲水と血液浸透圧の急激な低下により赤血球が破壊され貧血や血尿などを起こすもので、特に哺乳期間中の子牛は注意が必要です。


・SARAになるとSCCはどうなるのでしょうか?

  SARAが直接の要因となってSCCを上下させることは考えられませんが、SARAがきっかけとなり乳房炎を起こすような場合にはSCCは高くなるでしょう。


・THMSでは飼料設計ソフトは何を使っていますか?

  NDSです。


・糖蜜はSARAにどのような効果がありますか?

  1.TMRの嗜好性を高めたり、選び食い対策として。

      2.炭水化物減をデンプンだけでなく糖にも置き換えることで炭水化物の発酵バリエーションを分散させる。

  3.糖の利用性の高いルーメンプロトゾアの活性を高めることで繊維の消化性を高めることができ、VFAの産生バリエーションを適正に保つ。


・SARAは高泌乳の高DMIの状態では常態化しているのか?

リスクは高いと思います。しかし飼料の調整や給与、カウコンフォート等を上手にマネジメントすることでそのリスクは減らすことができます。たとえば平均採食回数が6回の群と12回の群とではSARAリスクに雲泥の差があることは理解できると思います。これを左右する要因はいくつもあります。飼料設計・給餌回数・餌押し回数・選び食い・過密・給餌スペース・ストールコンフォート・群わけ等々です。SARAリスクを評価するポイントはセミナー中でも紹介した「糞便スコア」「鼻水スコア」「乳成分の変化」などがあります。


・選び食い調査でのパーティクルセパレーターの差の許容範囲は?

  1%以内と言われています。しかし経験的には3%以内くらいなら大丈夫と思います。


・TMR加水前後での乳量や乳成分のデータはありますか?

  乳量に関しては急激な増加ではない場合が多く、1~2か月くらいの幅でみると増加傾向となる感じがします。対して乳成分は比較的早く反応すると思います。


・ストローを使った乾乳TMRで選び食いが観察された場合加水するべきか?

  状況によります。ストローを使った乾乳TMRでの選び食い問題はストローの品質による場合がほとんどだと思います。ストローが5cm以下の細かい状態になっているか?ストローの嗜好性はどうなのか?が重要です。ストローの嗜好性が著しく低い場合などは、ストローの変更をすべきです。ストローを使う場合は麦稈かオーツヘイだと思いますが、麦稈を使う場合は春小麦の麦稈がいいと思います。春小麦はセンイが細かくなりやすく嗜好性も悪くはありませんが、秋まき小麦の麦稈はストローが太く嗜好性もあまりよくありません。経験的には、デントコーンなどの嗜好性の良い粗飼料がある場合は麦稈を使いますが、グラスサイレージのみしかない場合はオーツヘイなどの嗜好性の良いストローをお勧めします。


・高水分グラスサイレージの水分増減にともなう現物給与量の増減量の計算式は?

  増減割合 = 1+(変化前DM-変化後DM)÷変化前DM

 

・TMRの2次発酵防止ではクエン酸、プロピオン酸、ギ酸のどれがいいのでしょうか?

  ギ酸がもっとも確実だと思います。クエン酸やプロピオン酸は嗜好性を落とすこともあるので注意が必要です。他にも嗜好性もよい梅酢などの製品もあります。

書いた人:thms(20180507)

2018年度THMSセミナーの質問への回答2

Q1:ビオチンの説明のところで2産以上では白線病の発生が減少していたが、初産は増加していたのは?

 

この論文で、2産以上の牛ではビオチンの添加によって白線病が減少し、初産では有意差なしという結論でした。初産のような若い牛はそもそも白線病のリスクが少なく、ビオチンの添加による効果が現れにくかったのではないかと考えられます。

 

Q2:ソールフラクチャーとは?

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 ソールフラクチャーはsole(蹄底)fracture(亀裂)から蹄底真皮の損傷を生じ、強い疼痛を示す病変です(写真)。ソールフラクチャーは数年前からアメリカの著名な削蹄師さんが広めた用語です。蹄底と蹄踵の接合部の亀裂であり、後肢内側蹄に多く発生すると言われています。原因として考えられていることは後肢内側の過荷重であり、長時間の起立であると考えられています。治療法は浮いた角質の除去と蹄真皮への負重の軽減、ブロック装着ですが、内側蹄に生じた場合、可能な限り内側蹄反軸側の蹄壁を残して削ることがポイントとなります。

 

Q3:DDM2を足を上げずに評価する方法は?

 

 DD.pngのサムネール画像

写真で示したような手作りの鏡(キッチン用品のフライ返しに小さな鏡を取り付けた物)を用いてパーラーで搾乳中にDD病変を調査した、という報告があります。

この報告の中では、DDに罹患している牛は削蹄の時に足を上げた場合と比較してもかなり精度良く発見できたようです。しかし病変の間違い(例えばM4M0と判断)もあったようです。そして、DDの発生は少ない部位ではありますが、前肢や趾間のDDの発見精度は低かったようです。結論として著者は、M4.1M1など、Mステージを細かく分類することや趾間や前肢のDDを発見する方法としては十分ではないとしていますが、牛群全体のDDの分布を知るためや日々の作業の中でM2を発見する手段としては有効だろうと書いています。

Validation of the M-stage scoring system for digital dermatitis on dairy cows in the milking parlor 」 L. Solano J. Dairy Sci. 100:1592-1603


Q4:THMSで提案している蹄浴スケジュールはあるか?

農場の状況ごとに提案をさせていただき、そして試行錯誤を繰り返しながら進めているのが現状で、特にこれといったプロトコールを推奨しているわけではありません。しかし、今後のM情報で海外の文献を含めていくつか紹介できれば良いと考えています。

Q5:ゴムマットを通路に引いた牛舎、コンクリートの牛舎での跛行牛の数、淘汰率、産次数、繁殖成績などの違いはありますか?

 

様々な報告の中の一例としてですが、ゴムマットを敷くことによって、蹄病処置の必要な牛の数が減少し、跛行スコア(ロコモーションスコア)が減少したことにより、乳脂肪や乳タンパクの増加が見られたという報告があります。

しかし、別の報告では蹄病の数や乳量に有意差はなく、蹄の磨耗が減少したために蹄底潰瘍が増加したり、床の湿度(水分)が高くなることでDDが増加傾向だったという報告もあります。

また、繁殖成績に関してはゴムマットでは発情発見率、空胎日数などの繁殖成績が向上したが、乳量に有意差はなかったとの報告もあります。

淘汰率に関しての詳しいデータは見つけられませんでした。個人的な印象で言えば、ゴムマットでは跛行を原因とする淘汰の増減はわかりませんが、滑りやすいことによる転倒事故や股関節脱臼などが心配されます。

ゴムマットの良い影響としては床が柔らかいことによる活動量の増加や採食時間の増加が乳成分や繁殖成績として現れたと考えられますが、蹄病の発生数についてはまだはっきりとしていないのが現状と考えています。

 

Q6:蹄病の対策としてルーメン内の環境のコントロールも必要と感じたのですが、生菌剤の使用は有効な対策となるか?

 

生菌剤のボバクチン投与により、ルーメン内での乳酸発酵を抑制し、ルーメン環境を整えることで、ルーメンアシドーシスが軽減する傾向があるとの報告があります。生菌剤と蹄病の関係性を直接検討した報告は見つかりませんでしたが、ルーメン内の環境を整えることは重要と考えられます。

書いた人:thms(20180504)

2018年度THMSセミナーの質問への回答1

1)分娩後すぐにメタカムを打った牛が2-5日後に発熱した場合にメタカムを注射してもよいでしょうか?

 

 メタカムの持続時間は約2日間と考えてよいと思います。数日後に必要があれば投与していいと思います。 

 

2)メタカムとジクロフェナックを使い分けたほうが良いでしょうか?

 

  作用点にかんして厳密に述べれば、メタカムに有利性があります。 しかし、予防的に成牛に使う場合あまり厳密に考えることはないとおもいます。 大きな差は、値段と使い勝手にあります。

メタカムはジクロフェナックに比べ高価ですが、注射ですみます。ジクロフェナックは安価ですが経口投与となります。 

 

3)ペニシリンを使った母乳の初乳を子牛に与えてもよいのでしょうか?

 

 大きな問題はないと考えています。

 

4)周産期のマネージメントについて、分娩前早くからDMIが低下している牛はNEFAの増加により炎症があると思いますが、分娩前からの対策はどうしたらよいのでしょうか?

 

 一般的に肝臓における代謝性炎症が起きる閾値まで分娩前にNEFAの上昇が起きてしまうことは稀だと考えています。しかし、もしそうしたことが強く示唆される場合には、獣医師に診療を依頼してください。また、分娩前のDMI低下が強く示唆される場合は、まずはその理由として、飼料の品質・嗜好性、設計(ME・MP)、環境要因などチェックする必要があります。 

 

5)脂肪肝にすでになった牛に消炎剤を使っても効果は得られますか?

 

 効果は限定的だと思います。 病気はすべてそうですが、早期発見早期治療がもっとも薬が効くタイミングになります。時間がたって病態がすすめば、その効果も暫時低減します。

しかし、全くないかどうかはわかりません。 肝臓の代謝性炎症とそれに伴う脂肪肝が進行中(軽度から重度へ)の投与がどう影響するかどうかです。今後の知見を待ちたいです。

書いた人:thms(20180504)

除角動画

除角は人と牛あるいは牛相互の物理的安全のため、そして飼養スペースの確保に対して利益的に働くため、広く普及しています。
除角が疼痛を伴うことは事実でありますが、牛と人とのより良い関係のために、弊社では鎮痛剤、局所麻酔薬、消炎鎮痛剤を併用して疼痛をコントロールし、子牛へのストレスを軽減する除角を推奨しています。
①鎮痛剤
除角時の強制的な行動制限によるストレスを軽減します、また、人と子牛双方の突発的な事故を防止する役割もあります。
②局所麻酔薬
左右角神経への浸潤麻酔により、除角時の疼痛をコントロールします。
③消炎鎮痛剤
作用時間の長いメロキシカムを使用することで、除角後の慢性疼痛を軽減します。


下記のリンクからYoutubeにアップロードした除角動画を見ることができます。

書いた人:thms(20170525)

繁殖管理セミナー開催しました

去る4月12日、13日に繁殖管理セミナーを開催いたしました。

お忙しい中、本当にたくさんの方に参加していただきました。

ありがとうございました!

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また、セミナーでアンケートに記載していただいた質問への回答を「ニュース&トピックス」のコーナーにアップしました!ぜひ、ご覧ください。



書いた人:thms(20170426)

繁殖管理セミナー:質問への回答③


Q11:性判別精液を使用した授精戦略で、1年間の出生状況のデータの中で死産率が高いように感じられましたが流産も含まれているのか?
流産を妊娠日数250日以内の流産と定義するなら流産は含まれていません。集計上早産による死産は入ってきますが、今回の集計に対象牛がいるかはわかりません。それらを踏まえて死産率に関して言えばスライドで示したメス子牛の出生頭数が全体で71頭に対して3頭死産(死産率4.2%)、が高いとはまったく思いません。全道のごくごく平均、よりもやや良好といえる成績でしょう。

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全道の平成26年度の酪農家ごとの死産率の分布はグラフの通りで、死産率が0%だったの酪農家は10%に満たず、全体の平均では6%となっております。加えて出生して1カ月以内に死廃する子牛が4%おり、合わせると10頭の出生子牛は1か月以内に1頭廃用になるのが北海道の現状です。

 

もし流産も加わると、早期妊娠鑑定(妊鑑30日ごろ)をおこなっている場合流産頭数も増えるので流産率の中央値は68%になり、全受胎頭数に対する流死産率は1015%近くになるでしょう。

Q12:遺伝病も加味されて種付けされているのでしょうか?

スライドで紹介した牧場に関してはメイティングを行っている牧場でしたので、メイティング通りに授精をされていれば現時点で判明している遺伝病は回避されています。遺伝病に関しては年々新しい遺伝病が発見されており、そのために販売中止になる精液も出てきたりするのが育種改良の現状です。遺伝病のリスクを下げるには近交係数が高くならない(6.25%以下)ように交配するのが理想的だと言われています。メイティングを行わずに近交係数も遺伝病も回避するように農家さんや授精師さんが現場で調査するのは大変です。あらかじめメイティングを行っておき、酪農場の現場では。メイティング通りに授精をすることがそれらのリスクを下げるベターな方法でしょう。

Q13:重み付けに沿ったインデックス

「重み付けに沿ったインデックス」は農場独自の総合指数とのことになります。一般的な総合指数としてはNM$(ネットメリット)やTPI(アメリカの総合指数)、NTP(日本の総合指数)などがあります。

 図2.png

NTPは上記グラフのように年々各能力の重み付けが変わってきており、2015年現在の重み付けでは乳生産(乳脂肪量+乳蛋白量)が70%の重み付けとなっておりNTPが高い牛は乳生産が高い牛が多くなります。

 

様々な総合指数がありますが、自身の農場の改良方向に沿った重み付けを作成し、それで血統情報やゲノム情報から総合指数を出し、総合指数をもとに改良していくと育種改良速度が速まるでしょう。

書いた人:thms(20170426)

繁殖管理セミナー:質問への回答②

Q6:授精回数が増える事で、子宮内の環境が悪くなり受胎しにくくなる事はありませんか?

授精の過程で子宮炎になるのではなく、潜在的な子宮炎により受胎率が悪くなり授精回数が増えるケースがほとんどだと思われます。しかし不衛生な授精器具を使用して、消毒や綺麗に拭かずに授精を行えば、子宮の環境は悪くなると考えられます。

排卵してない牛に連続授精を行い受胎率が上がる結果はありますが、下がるケースは今の所ないです。

 

Q7:NPB(ネガティブ・プロテイン・バランス)によるナックルはあるのでしょうか?

あると思います。難産や過大児牽引など神経麻痺発生要因がなく、分娩後のケトージズなどで急速に錯綜したような牛にナックルが発生することがあります。他の要因ももちろん考慮しなければなりませんが、そうした場合、NPBによる筋肉繊維からのアミノ酸(Labile Protein Reserve)の流出が、筋肉繊維の脆弱化を招き、寝起きに負荷のかかりやすい大腿筋や腓腹筋などの弛緩・下垂・断裂などを引き起こしやすくなり、結果としてナックルになるものと考えられます。

  

Q8:AI後、受胎を安定させる薬があったかとおもいますが、そのメリット、デメリット、使い方、コストなどを知りたい。 

hCGのことだと思います。hCGには授精後5〜8日目でhCGを打つことで、その時点で卵巣に存在する卵胞を黄体化させる作用があります。黄体が増えることで、黄体の形成が弱いことによる不受胎を防ぐ目的です。通常の人工授精のあとや、受精卵移植の時に注射されることがあるようですが、これがどれほど受胎にいい影響があるかは不明です。私は特にお勧めはしていません。また、hCGはステロイドホルモンなので何回も注射すると抗体が作られてしまい、注射が効かなくなります。よって、1乳期に1回までなどと使用回数に制限を設けてい流ようです。実際のところ何回まで注射できるかは私は知りません。

 

Q9:優良農家の繁殖成績とは?

妊娠率25%以上、群平均搾乳日数が一年を通して160日台

  

Q10:初回AIは牛の状態が悪くても、プログラムなどで無理にでもAIしたほうが良いですか?それとも一回飛ばしたほうが良いですか。

基本的に、状態の悪い牛にはお勧めしません。状態が悪い牛ならばその前の問題(周産期〜ピークにかけての飼養管理)に注視します。

書いた人:thms(20170426)

繁殖管理セミナー:質問への回答①

Q1:DC305がなくとも乳検データでわかる指標はあるか

検定成績表の繁殖管理のところをご覧ください。検定毎の授精回数などの数値を見ることが出来ます。繁殖に供さない牛がどれほど考慮されているのかは不明ですが、初回授精の開始日数や毎月の授精頭数などはモニターする数値として重要でしょう。

 

Q2:発情発見率を上げる具体的な方法を教えてください

発情発見が出来ていない農場では次の二つの場合が考えられます。発情がきていない場合と発情を見落としている場合です。

前者は卵巣静止などの状態が考えられ、飼養環境からのアプローチが必要となります。フレッシュチェックでの牛の状態はどうか、VWPを超えた牛で痩せている牛が多く見られていないか、泌乳前期から最盛期あたりの牛を注視してみましょう。移行期の管理を見直す必要があるかもしれません。

後者の発情を見落としている農場では、発情を見つける努力が必要です。発情発見のよい農場では前回の発情または授精から予測した発情予定カレンダーを利用したり、一日の作業の中で決まった時間に発情発見のための見回りをしたりしています。スタンディングやマウンティングなど発情期のダイナミックな動きだけではなく、落ち着きがなかったり、陰部から粘液が垂れていたり、咆哮や目つきが鋭くなったりといった発情徴候も重要なサインです。しっかりと頭に入れて観察しましょう。そして気になった牛は授精師に見せるようにしましょう。そうした積み重ねが発情発見率の向上につながります。

発情発見率向上でもう一つ重要なのは、発情発見をしっかり行える環境であるかどうかという点です。乗駕する場所の状態、過密度、肢蹄の管理などは、発情発見率と密接に関係していると思います。

 

Q3:妊娠率について、ファームノート等のソフトでしか算出できないというお話でしたが、その数字と受胎率×授精率で算出した数値の違いは何なのでしょうか

DC305以外のソフトがどのように妊娠率を計算しているか知らないため、「違い」ということは申し上げられませんが、セミナーで紹介した21日妊娠率とは発情周期21日というものを計算に考慮しています。単純に受胎率×授精率(発情発見率)で妊娠率を求めた場合、重要となるのは授精対象牛をどのように選んでいるかということと、その期間です。DC305の場合は①分娩後VWP(多くは分娩後50日)を過ぎた牛②繁殖に供する牛③空胎である牛という3つの条件を満たしたすべての牛を対象に21日間隔で妊娠率の計算がされています。

妊娠率の計算は1年間の平均を単純に計算するのではなく21日間隔で行われます。そのためリアルタイムに農場の繁殖成績を評価することが出来るのです。

調べたところ21日妊娠率を正確に理解し、計算しているところもあるようです。今後21日妊娠率という考え方は、農場の繁殖成績を評価する数値として普及していくことでしょう。

DC305での妊娠率計算のためのVWPの初期設定値は50日です。農場によってこのVWPの設定の変更によってそれを60日、70日することも可能です。この場合、求められる妊娠率は当然引き上げなければなりません。今回の繁殖セミナーで示した妊娠率評価はあくまでもVWP50日からの評価となります。

 

Q4:受精卵または精子は、融解時に日光や電気、紫外線などの影響を及ぼすのか?

 自然光、蛍光灯、紫外線は受精卵、精子に対して有害だと考えます。マウス実験ですが、マウスの受精卵に様々な光を照射し、子宮内に戻して発育を比較した報告があります。暗い場所に置いた受精卵は3分の2が胎児に成長したが、太陽光を数秒当てると4分の3が正常に育たなくなり多くが胎盤に吸収された。蛍光灯でも同様の悪影響がみられ、紫外線など短波長の成分が多い照明で影響が大きかったとの事です。


引用 県立広島大の堀内俊孝教授(動物生殖細胞工学)とハワイ大の研究グループが米科学アカデミー紀要(電子版)

 

Q5:なぜホル双子より、F1双子の死産率が低いのか?

F1だからではなく、胎児の大きさが重要だと考えています。また、双子は早産にもなりやすいため、人の目がとどき難い時期に分娩などすると死産リスクは高くなると思います。



書いた人:thms(20170426)

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